ボクの年など、うちの学校だけで慶大医学部を五〇人も受けているんや。いくつか理由が考えられる。一つは単純に東大と問題が違うこと。東大理?とはいえ、六割五分取れれば合格できる。ペース配分(どの問題が簡単な問題か探したり難問をとばしたりする)がずいぶん得点にかかわってくる。こういうのは要領のエエ灘高生には向いてるわけや。それにこれには先輩からのノウハウも伝わるのや。ところが慶大医学部の問題はやさしいので、八割五分は取らんと受からない。数学などは満点が要求されるほどや。こういう問題やと大学受験テクニックより基礎力の方がものをいう。これに灘高生か弱いというわけや。もう一つの理由は、慶大医学部は、受験日が国立と違うのでどこの高校からも多くの人間が受けること。理?のときは、ほかの学校からは一人くらいしか受けないのをシリ目に灘からは二〇人以上受けるわけやから、会場でも心理的には他高校出身者を圧倒的にリードできる。