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受験生にとって、健康は大事な資本

受験生にとって、健康は大事な資本です。夏休みも中盤を迎えると、心身の疲れも蓄積し、体調を崩す受験生が少なくありません。全国的な猛暑に見舞われる夏は、健康管理は大変です。受験生が体調を崩す原因は、不規則な生活が主な引き金になっているようです。勉強や遊びによる睡眠不足。時には、友達との暴飲暴食……二十四時間が自由に使える夏休みは、ちょっとした気の緩みで、生活のリズムが乱れがちです。その揚げ句、体調を崩せば、受験勉強計画に狂いが生じ、貴重な夏休みを無為に過ごすことになりかねません。家族には、その辺りをしっかり見守ってほしいとお願いしたい。といって過保護になるのは考えものです。以前、こんなお母さんに会いました。「うちの子は虚弱体質なのですが、負けず嫌いなところがあって、毎日夜遅くまで勉強します。私は身体が心配で無理をしないように注意をしているのです」想像するに、「受験勉強、大変ね」「体は大丈夫?」「疲れない?」と毎日連発しているのでしょうが、これは感心できません。健康を気遣うのは理解できますが、顔を合わせる度に「大丈夫?」と言われ続けたら、心理的に「受験勉強は大変なのだ……」という気持ちに陥らせ、勉強から逃げ出したい気持ちにさせてしまいます。

学費の安い公立高校に進路変更

なぜこれほどまでに大勢の生徒が途中から外に出てしまうのでしょうか。理由はさまざまです。「1.よりレベルの高い高校を受験して外部高校に進学してしまう。2.家庭の経済状態の変化から学費の安い公立高校に進路変更する。3.いじめなど友だち関係が原因で中学段階で公立中学などに転校してしまう。4.第一志望でなかったことを引きずっていて、中一のときから外に出ることを考えている。5.学力的についていけなくなり、併設高校よりレベルの低い高校へ進学する。」理由は、だいたいこんなところです。2は、勤め先の倒産、突然のリストラなどで学費を払えなくなったということでやむをえないかと思います。が、1や4は、その学校に入学させたことがそもそも間違いではないでしょうか。間違いというより、家庭の姿勢がおかしいのではないでしょうか。高校受験させるにあたって公立中学より「マシ」だと考えて進学させたのだとしたら、学校に対して、クラスメイトに対して失礼な話です。外部受験が前提なら、高校受験の勉強をしなくてすむという最大のメリットも意味のないことになります。外部受験する人の話を聞いていると、ほとんどの人が学校への不満を口にします。併設高校からの難関大学合格実績が物足りなく、指導力に不満がある、そうしたことがよく話に出てきます。ですが、データ的なものは受験前からわかっていたことではないでしょうか。入学した学校が当初の希望する学校ではなかったとしても、入学させたからにはその学校を好意的に見なくてどうするのでしょうか。お母さんの気持ちはストレートに子どもに伝わります。そして、子どもの態度にそうしたものが見られれば、友だち関係がうまくいくわけがありません。また、学校に要求ばかりするお母さんが多くなっています。世の中はそうそう自分の思うようには行きません。子どもにしても、お母さんにしても、不本意なことに出会ったときにそれに耐えられない人が多くなっているように感じます。

子どもの能力を客観的に見ていますか?

受験に熱心なお父さんが増えていますが、お父さんはわが子の「能力」を客観的に見られない場合が意外と多いものです。お母さんは生まれた時からわが子に接しているので、わが子の「実力」がなんとなくわかってきますが、保育園・幼稚園と、毎日のように送り迎えして育てたので、他人の子も視野に入ってきます。自分の子がよその子に比べのんびりしているとか、運動は得意で楽しそうにしているけれど、本を読むときはつまらなそうにしている…などといった日常の姿も見ています。また小学校生活を送る中でも、授業参観や学校行事の際、自分の子に比べ特段に優れたお子さんなどを見て、世の中にはできる子がいるものだと実感したり、子どもの仲間内での能力的な位置づけが漠然とわかったりしています。つまり意識するしないにかかわらず、お子さんの現実がわかってきているのです。ところがお父さんは、よその子と接する機会がありませんから、まず他人の子は視野に入りません。わが子の客観的「実力」は、成績など紙の上でのことで、実感としてはわからないのです。お父さんがついわが子に無理難題を言いがちな背景にはこうしたこともあります。お父さんには特にお子さんの客観的な能力や性格を理解するように努めていただきたいものです。